白馬登山
2013.7.14・15
白馬の大雪渓は日本三大雪渓のひとつで全長2km標高差600m。猿倉の登山口から登る事にした。
14日の夜中2時過ぎに猿倉臨時駐車場に着いた。
この日の天気予報は曇り時々雨だが、雨音が強く、4時ぐらいに目が覚めた。
5時過ぎに数名の登山者が身支度し始めた。雨は止んでいる。
雨が降っていない時に出発したかったので、急いで朝食を食べて、スタートした。
少し登ると、猿倉山荘が見えてきた。沢山の登山者が、朝食を食べたり身支度をしたり会話を楽しんだりしていた(*^_^*)。
猿倉山荘には登山相談所があり、登山届を提出すると、係の方から注意事項の説明があった。
その中で、とても印象に残ったのが、、「大雪渓では、頻繁に落石があります。
必ず、周囲を確認しながら登って下さい。」でした。トイレに行ったりして、6時40分ぐらいに登山道に入った。
林道は御殿場から山道に変わり、橋を渡り、途中雨が降ってきて、
ヤッケ・ザックカバーを着けると、雨が止み、1時間ぐらいで白馬尻小屋に着いた。
【おつかれさん!ようこそ白馬大雪渓へ】と書かれた岩が見えた。
小屋の前で6本爪アイゼンを着ける。買ったのは、数年前だが、初めて使用
するので、隣に居合わせたお兄さんに装着の仕方を教えてもらった。その方は、とても親切で、
「落石があったら、間近に来るまで待って方向を見定めて、それから逃げなさい。」
というアドバイスまでして下さった。
その時は、落石は、そうそう有るもんではないわーと、それほど真剣に聞いてなかった。
雪渓は、まるで天然の冷蔵庫!昨日までの37℃の世界が嘘のようで、ひやっ〜と冷気が頬をさわる。
ク―ラ―のお世話になっていたのが、遠い世界だぁ〜(^。^)y-.。o○。
雪渓を行く人並みは渋滞していて、赤い線の上を歩くように決められているが、
追い抜く時はラインから外れて通らなければならない。
ちょうど、真ん中まで来たところで、雨が降ってきて、カメラや携帯をバックにしまおうとしていたら、
下りてきたおばさんが、「落石だ、ラクッ」と叫んでいる。
振り返ると、2号雪渓から大きな岩(直形50cmはあったのでは)が加速して、
時速50kmぐらいのスピードで人の行列に突っ込んで行く。
上から見ると、なぎ倒される、惨事が起きたか、と思ったら人の間をすり抜けて、事なきを得た。
クレパスの裂け目は深かった
自然の怖さを知った瞬間でした。係の方の諸注意や親切なお兄さんの言葉を思い出した(@_@;)
後でネットで調べると、何人かは落石の事故に巻き込まれているのですね!!
クレパスはひとまたぎして通過してました(^_^メ)
白馬大雪渓の終点でアイゼンを外し、そこから葱平(ねぶかっぴら)までは浮き石が目立っていた。
また2ヶ所の雪渓を横切る。1ヶ所ではまたアイゼンを装着した。
ミヤマオダマキ、シナノキンバイなどの花が段々増えてきた。
途中、環境センターの看板のところに、環境を守るグリーンパトロールの人が立っていたので、写真を撮ってもらった。
大きな岩をまたがるように登っていくと、ガスの中に建物が見えてきて、白馬岳頂上宿舎に着いた。
上から下りてきた人から、風速30mだと!と聞いていたが、稜線に近い宿舎は確かに風が強かった。
宿舎のレストランで昼食をとった。名物というぜんざいとおでんを注文した。
食後、すぐ上の稜線を歩く。風速強く、風邪に帽子が飛ばされてしまった。
諦めつつ、飛んで行った方向に行ってみると、ハイマツの間にひっかかっていた。
なんとか、取り戻し、ハイマツにお礼を言った。
「有難う、ハイマツ様」<m(__)m>
花を撮影しながら、20分ぐらいで白馬山荘に着いた。13時30分ぐらいだった。
受付で記帳して、部屋へ。敷居で区切られた2人用の場所が用意されていた。
定員800名山小屋開設100年が過ぎた小屋は、3号館まであり、我々は2号館の3階の部屋だった。
荷物を下ろし、かたずけて、雨に濡れたヤッケ等を乾燥部屋に持って行ったりして、
自炊場でバーナーでお湯を沸かしてスープを飲んだ。
5時からの夕食は、食堂でハンバーグ定食だった。
食後、別棟のレストランに行き他の登山者と少しおしゃべりした。
薄手のウールを着ていたが、それでも寒かったので、ショップでトレーナーを購入して、早々と寝た。
翌朝、4時半ぐらいに目が覚め、5時からの朝食に向かう。
あいかわらず、外は台風並みの強風でガスも濃く、視界は見えず。6時25分ぐらいに出発。
白馬岳頂上へは15分ぐらいで着いた。
強風で、写真をまわりの人と撮り合って、早々と下りて行った。
ここからは、下りで、風裏の所は、無風だが、風の強いところは、立っているだけで、エネルギーを消耗する。
稜線伝いはウルップソウやらイワカガミやら満開で写真を撮りながら歩いた。
コマクサの群落が見えた、三国境を越え小蓮華山の山頂を越えて下っていくと、風もおとなしくなってきた。
しかし、まだ曇って、視界は数メートルぐらいしか利かなかった。
暫く行くと明るくなってきて、太陽が顔を出してきた。
みるみるうちにガスが飛んで行って、稜線の向こうに白馬大池が見えてきた。
天気が回復して、周りの人たちも急いで風景の写真を撮りだした。
とても素晴らしい景観の所で天気が回復して、本当に来て良かったと、感じた。
白馬大池で休憩して、乗鞍岳を目指した。頂上には大きなケルンがあった。
ここから天狗原の間に雪渓があり、傾斜が急でアイゼンをつけて、ロープ伝いに慎重に下って行く。
ここも、猿倉荘で登山案内で注意を受けていた場所だ。
アイゼンを付けずに下っていた若い女性が2名、雪渓を滑り落ちて行った(@_@;)
天狗原ではもう終わりかけのミズバショウがあった。湿地帯のここでは池塘が見られた。
木道がかかっていて、栂池からの観光客はここまでは来るみたいだ。
しかし木道はすぐになくなり、大きな岩とぬかるみの道となり、下っていった。
木の階段は滑りやすかった。やがて建物が見え、到着したところが栂池ヒュッテ・栂池山荘だった。
栂池自然園が隣にあり、入園料の300円を払って見に行った。
栂池パノラマロープウェイのゴンドラ・ロープウェイを乗り継ぎ栂池高原駅に出て、
そこからはバスを乗り継いで、猿倉臨時駐車場に戻った。