鳳凰三山      2011.9.18、19 







 OREGONGPSの記録したコース>




地蔵岳・観音岳・薬師岳の3つの峰を『鳳凰三山』と呼ばれている。


地蔵岳の頂上には、一枚岩の花崗岩の四角形断面をもち、頂上に細くなった石柱
(オベリスク)があり、


大鳥のくちばしに見えることから、鳳凰の山名の由来になっているそうだ。


自宅から250kmほど離れた青木鉱泉に夜中の2時過ぎに着いて、3時間ほど仮眠した。


青木鉱泉の駐車場のおじさんはしっかり物で、朝早くから料金(2日間で¥1,500)を請求してくれた。


5時半頃 朝食のおにぎり食べてから支度をして、6時半に登山道入り口を出発した。






    青木鉱泉>                 <マーキングした道を辿る>




今回のルートは、往路がドンドコ沢コースで、復路が中道コースとした。


ドンドコ沢コースは、岩場が多く傾斜が急なので、下りだと膝に負担がかかると思ったからだ。


また、ドンドコ沢コースには、山コースと川コースがあったが、川コースを選択した。





 
     サラシナショウマ>            <分岐部の標識>           <シラネニンジン>




ガイド本には、南アルプスの入門コースと載っていた。最初はなだらかな森の中を歩き、時々、沢を横断する。


森はダケカンバが目立つ針葉樹林だ。暫くすると、傾斜はどんどんきつくなってきた。歩き始めて2時間30分で


「南精進ヶ滝」に到着した。3mほどの滝見岩を乗り越えるのが大変だったが、


乗り越えたごほうびで滝壺から眺めることが出来た。落差40
m以上だった。再び1時間ぐらい歩き、


今度は「鳳凰の滝」に到着した。ここは登山道から離れていて、
200mということだが、実際は道が崩壊していて、


迂回して倍以上の距離だった。展望場所から滝までが遠かったが、霧がかかって幽玄な雰囲気だった。


左側と右側から滝は流れ落ちていたが、写真では左側しか確認出来なかった。






<南精進ヶ滝>                          <鳳凰の滝>



登山道は、鳳凰の滝分岐部から傾斜がさらに急になり手と足を使って登って行った。


名前は無いようだが、巨岩の横を過ぎて11時頃に「白糸の滝」に着いた。滝の見える、


広い場所で休憩して補食した。食べていたら、みるみる雲が散ってきて滝の上部に青空が広がり、


再度写真を撮りなおした。「五色の滝」へは30分ぐらいで着いた。


高度2000mのところにあるとは思えないほどの水量が70m垂直に落下するこの滝は観爆スペースが広く、


4人ぐらいがカメラを構えていた。




 

 
    <ホウオウシャジン(鳳凰山しかない固有種)>           <五色の滝を過ぎてオベリスクが見えてきた>



 


         <白糸の滝>                          <五色の滝>



滝を離れ30分ぐらい歩くと、展望が開けきてやっとオベリスクを見ることが出来た。


さらに20分ぐらい歩き 13時前に「鳳凰小屋」へ着いた。小屋の水飲み場の前にあるテーブルで昼食を食べてから、


14時20分に「地蔵岳」に向かった。鳳凰小屋からは1時間で頂上だった。森林地帯を過ぎると、


傾斜が急な砂礫地で靴が半分埋まってしまい歩きにくい。一休みしながら振り返ると、雲海の下に甲府盆地が見えた。


30分ぐらい砂と格闘して鞍部の賽ノ河原に着いた。
そこには、沢山のお地蔵さんが安置されていた。
 
 
 
 
 

 
     <昼食のフランスパン デザートの梨>                <鳳凰小屋からの急勾配のシラビソの森>






     <地蔵岳頂上への最後の難関砂礫地>               <お地蔵さんが安置されている賽ノ河原>



オベリスクの真下まで来たが、岩場を登ってオベリスクの基部まで行くのがやっとだった。


周りを見渡すと、観音岳・薬師岳・仙丈岳・甲斐駒ヶ岳・北岳・富士山


…とても鮮やかだった。「鳳凰山大神」と石碑の付いたお地蔵さんの写真を撮っていると、


大阪から来ていた70才過ぎのおじいさんがオベリスク
(高さ18m)のロープを伝って見事に頂上まで登ってしまった。


後からお話を伺うと、若い頃はマラソン
(ベストは2時間48分)・トライアスロンをしていたそうだ。


鳳凰小屋までの戻りは、滑る様に砂地を駆け下りた。小屋は、新館と旧館があり、私達の寝場所は旧館だった。


5時半からの夕食は名物のカレーライスだった。おかわりは自由だった。まあ、美味しかったかな!?




しばらく炬燵の部屋でくつろいで、寝る間際に外に出てみると、夜空は、綺麗な満天の星だった。




 
        オベリスクに臨む>                <オベリスク基部に安置されていた鳳凰山大神>





    
ロープを伝って>         <ヨイショ!!もう少し>      <登ったヨォ〜>




富士山    薬師岳                     観音岳     北岳







  
         <鳳凰小屋の名物カレーライス 来る途中に小屋の方からキノコを預って小屋まで運んだのでした>




翌朝は5時ぐらいに起きた。小屋のオーナーと話をしていると、「今日1日は天気が持ちそうだよ」とのこと。



朝食食べて6時過ぎに出発した。「観音岳へのコル」へは1時間ひたすら登りできつかった。


稜線に出ると、展望が360°今日も青空で天候に感謝する。今回の最高点の観音岳に登る途中で何度も写真を撮った。


観音岳の頂上で大岩の上で見渡すのは順番待ち状態だ。「北岳・間ノ岳」には傘雲がかかっていた。


雲海の上に浮かぶ富士山には肩のところに雲がかかっていた。昨日登った地蔵岳のオベリスクが綺麗に見える。「八ヶ岳」は甲


府盆地を挟んで見えた。観音岳から20分ぐらいで「薬師岳」に着いた。対面の「白峰三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)がくっきりだ。


頂上は白砂の庭というか、けっこう広くオベリスクまがいの巨岩もあった。薬師岳小屋に
5分ぐらいで降り、


バーナーを沸かしてコーヒータイムの休憩した。ここはナナカマドの赤い実が印象的だった。


再び薬師岳に戻って、青木鉱泉へのルート(中道コース)を行った。


最初は岩場のところもあったがやがて樹林帯
(最初はツガで後半は杉の木)に入り、「御座石」で写真を撮って


3時間ぐらいで登山道入り口の林道に着いて、そこから30分ぐらいで青木鉱泉に戻った。ざるそばを食べていたら、


次から次へと下りてきて鉱泉は満員状態と思われたので、お風呂には入らずにそのまま家に帰った。





   <雲に浮かぶ富士山 (観音岳から)



 
    <甲府盆地の向こう側に八ヶ岳連峰>


 


  <傘雲をかぶった北岳>





      農鳥岳    間ノ岳    北岳               仙丈岳          甲斐駒ケ岳






    <観音岳頂上>                 <薬師岳頂上は白峰三山がバック>





 
       薬師岳山頂は白砂で広い>              <薬師岳小屋のベンチでコーヒーを沸かした>


 


 
 <ナナカマドの実>                <ゴゼンタチバナの実>



 
 
   <中道コース御座石>                   <樹間の中を歩いた>







青木鉱泉6:30−南精進ヶ滝8:30−鳳凰の滝9:30−白糸の滝11:05−五色の滝11:45−12:50鳳凰小屋


鳳凰小屋13:40−14:30地蔵岳頂上15:40−16:00鳳凰小屋


鳳凰小屋6:10―7:00コル7:10―7:50観音岳8:00−8:30薬師岳―9:00薬師岳小屋―9:40薬師岳―10:20御座石―13:00青木鉱泉



お花の時期は過ぎたと思っていたが、ドンドコ沢にはまだまだ咲いていた。


上の方での紅葉を期待したがまだ時期ではなかった。今年は暑い時期が長かったので、全体的に遅いのかもしれない。


四つの滝巡りは見ごたえのある滝ばかりで楽しめた。天気にも恵まれて、展望が良く開放感のある登山となった。